子役の親は毒親!?世間のイメージと実際

子役の親は毒親!?世間のイメージと実際

突然ですが、子役の親というと、世間一般のイメージはどのようなものだと思いますか?
良いイメージか、悪いイメージか、で言うと、どちらかというと悪いイメージの方が多いように思いませんか?

悪い、というと少々語弊があるのですが、
・自分の子どもを溺愛している
・自分の子どもがオーディションに落ちたらプロデューサーに食ってかかりそう
・他の子を蹴落とすためならどんなことでもしそう
・自分の子に高級エステとか受けさせてそう
・子どものためなら湯水のようにお金使ってそう
・学校の保護者とかでめっちゃマウントしてそう
・自分の子どもを人形かおもちゃ、あるいはアクセサリーのように考えている

など、あまり良いとは言えないイメージがあるのは事実です。
これらのイメージが独り歩きして「子役の親=毒親」という見方をする人もいるようです。

これを読んで苦笑いされている方もいらっしゃれば、憤慨されている方もいらっしゃるでしょう。
そう、実際はこんな親はごくごく一部であり、ほとんどは「子ども本人がやりたくて子役をやっているのをサポートしている」という親御さんです。

ただ、サポートするからには全身全霊でサポートし、子どもの夢を叶えるためにはどんなことだってする!!とやる気満々になってしまうことによって、知らず知らずのうちに盲目的になってしまう親御さんもいらっしゃいます。
それが、いわゆるモンスターペアレントという態度に繋がってしまったり、常識では考えられないような行動を起こしてしまったり、他の人の気持ちを考えない言動をとってしまったり…という「毒親」化を促進してしまう、とは言えるでしょう。

もう一度言います。
いわゆる「毒親」と呼ばれるような非常識な親御さんはごくごく一部です。多くの親御さんはお子さんのために一生懸命サポートされ、更に事務所にとっても非常に良心的で常識をもって接してくださっています。
しかし、誰もが一生懸命な世界だからこそ、時として暴走してしまうリスクが潜んでいるということは否定できません。

では、盲目的に暴走して、知らず知らずのうちに「毒親」になってしまうことのないように、何を意識すれば良いのでしょうか。


大切なのは「常に謙虚であること」と「常に向上心を持つこと」です。

難しいのが、謙虚=卑下ではない、というところで、よく「謙虚であれ」というと、ものすごくオーバーに卑下される方がいらっしゃいます。

「○○ちゃん、オーディションに合格したんだって?すごいね!おめでとう!」
という祝福の言葉に対して

「いえいえとんでもない!うちの○○なんてまだまだよ!今回はたまたま運が良かっただけ!○○はあーでこーでここもダメであそこもダメで…」
と返してしまう、これは「卑下」でありNGな行為です。

なぜなら、お子さん自身の自信を奪い、更に折角祝福してくれた人まで嫌な気分にさせてしまうからです。褒めたのに「うちの子なんて」とか「運が良かっただけ」と返されると、どこか嫌味のように聞こえてしまうものです。
こういう時は素直に「ありがとう。折角頂いたご縁だから、精一杯がんばるつもり。ね(子どもに向かって)」など、向上心を持った前向きな返しで感謝の気持ちを伝えましょう。

また、自分の子どもが子役に!と思うと舞い上がってしまうお気持ちも分かりますし、うちの子は特別だ!天才だ!!と嬉しく思うお気持ちもとてもよく分かります。
しかし、そんな時こそ「謙虚」と「向上心」を忘れずに、決して驕らずにしっかりと地に足をつけて前進しましょう。
まして他の子はうちの子より格下、などとは絶対に思ってはいけません。

謙虚と向上心は大切ですが、ストイックになりすぎるのも「毒親」傾向が高まってしまいます。子どもに多くを求めすぎて、子どもが自分の思う通りに動けないとすぐに手や口が出てしまうというタイプです。
「あれだけ言ったのになんでできないの!」や「この前のオーディションでも緊張して台詞を忘れて、あんたやる気あんの?」など、鬼の形相で叱るお母さんを時折目にすることがありますが、厳しい指導と毒親は紙一重のようなものです。傍から見たら「悪いことをしたわけでもないのに、あんなに折檻されて…」と思われてしまうことでしょう。

お子さん自身がそれを受け止めて前へ進む言動力にできれば良いのですが、そうではなく、ただただ傷ついているだけだった場合、この厳しさは非常に危険です。
ともすれば、本当の毒親になってしまうかもしれません。

大切なのは「謙虚さ」と「向上心」そして「子どもがどう感じているか」ということを常に考えることも追加しましょう。
主役は親御さんではなく、お子さんなのですから。

子役の親は毒親!?世間のイメージと実際