子役の世界では親が見られる!面倒な親になってはならない!

子役の世界では親が見られる!面倒な親になってはならない!

子役の世界で重要になるのは何でしょうか。

お子さんの才能?
お子さんの魅力?
お子さんの外見?
お子さんの演技力?

…いいえ、違います。

もちろん、お子さんご本人の魅力や才能、タレント性も大事です。
主役ですから。

しかし、それ以上に重要と言っても過言ではないのが、親なんです。

ではどんな親が良いのでしょうか。

面倒見の良い親?
熱心な親?
コネクションのある親?
子どもへの指導が厳しい親?

…いいや、違います。

「良い人」です。

…あまりにもフワッとしていますね。
「良い人」って何?という感じだと思います。

皆さんの想像する「良い人」とはどのような人でしょうか。

思いつくままに上げてみましょう。

・気遣いのできる人
・いつも明るく朗らかな人
・人の気持ちが分かる人
・話の分かる人
・人が嫌がることを率先してやる人
・優しい人
・空気が読める人

他にも沢山思いつくと思います。

そんな「親」が求められるのです。
端的に言えば、常識があり、人当たりが良く、空気が読める人といったところでしょうか。

熱心さや厳しさは、そう重要ではなく、むしろ仇となってしまうケースもあります。


仇となってしまう場合には、この熱心さや厳しさが「盲目的に」なってしまう場合が考えられます。

熱心なのはとても良いことです。
しかし、熱心は、ともすれば周りが見えなくなり、暴走してしまう危険をはらんでいます。

この暴走した熱心が「面倒な親」を生んでしまうのです。

面倒な親の具体例を挙げてみましょう。

・「子どものセリフが少ない」と脚本家やプロデューサーに直接交渉してくる
・「袖の下」的な差し入れで子どものことを優遇してもらうよう匂わせる
・OKが出ているのに「納得いかない」となんどもリテイクさせる
・撮影途中にも関わらず子どものもとに駆け寄り演技指導する。
・撮影途中にも関わらず子どものもとに駆け寄り髪型を直したりメイクを直したりする。
・演技がへたくそだと、子どもが泣くまで説教する
・プロデューサーが断っているのに何度も何度も頭を下げて役を取ろうとする

などなど、いくらでも挙げられますね。

そんなことする親、いるの…?
と思われるかもしれません。

しかし、熱心になるということは、このくらい盲目的に「うちの子!うちの子!!」となってしまう危険があるということなのです。

では、どうしたら熱心になったことにより面倒な親になることを回避できるのでしょうか。
熱心なのは良いことです。その熱意はキープしたまま、面倒な親になることだけを回避する方法を伝授します。

それは……

現場では

スタッフ>我が子

という優先順位で立ち回ることを徹底するという方法です。

間違っても

我が子>スタッフ

になってはいけません。

スタッフ>我が子

これを徹底するのです。

スタッフには、マネージャー、プロデューサー、ディレクター、APさん、ADさん、音声さんやメイクさん、舞台さんなど、全てのスタッフが含まれます。
とにかく、現場を支え、進行に携わっているスタッフ全員を第一に考えることが大切です。

彼らが今何を求めているのか、どのような場面なのか、その中で我が子は、そして自分は、どのように振舞わなければならないのか、よく考えましょう。

ここで大切なのが「空気を読むこと」です。

現場が押していれば、「親のこだわり」などジャマ以外の何物でもありません。
現場が押していなくでもジャマかもしれませんね…。

演技、立ち居振る舞い、髪型、服装、メイク、表情、全てにおいて、その是非を決めるのは現場監督さんであり、親ではないのです。

これをはき違えて、納得できないと食って掛かってしまう親御さんが実際にいらっしゃいます。
このような言動をとってしまうと、とたんに「面倒な親」というレッテルを貼られてしまいます。

こうなると、子役の場合は現場に必ず親がついてくるものなので、「あの親は面倒」という噂が広がってしまうと、どこにも呼ばれなくなってしまいます。
お子さんにどれだけ実力があっても、魅力があっても、「親が面倒」というだけで仕事や活躍の場を奪ってしまうことになるのです。

自慢の我が子を少しでも良く見せたい、あますことなく魅力を引き出したい…その想いはとてもよく分かります。
しかし、我が子第一!我が子ファースト!は、ご自宅でお願いします。

現場では

スタッフ>我が子

これを徹底しましょう。

大切なお子さん、ご自慢のお子さんの将来を潰さないため、活躍の場を広げるためにも、このことはしっかりと胸に刻んでください。

子役の世界では親が見られる!面倒な親になってはならない!